以前、このブログでも紹介しましたが、私は宅建とレベルを比較されることが多い、社会福祉士国家資格のブログも運営しています。
この試験は、宅建の出題範囲にある、民法(成年後見制度、相隣関係、日照権、使用者責任、詐欺行為、瑕疵担保責任、相続法、親族法等)が共通していて、宅建合格後に受験した私にとっては、なじみやすいカリキュラムでもありました。
宅建試験と同じように、近年難化していること、合格ラインが受験生の出来によって上下する相対評価です。
社会福祉士試験は全19科目あって、1科目でも0点を出してしまうと、総計で合格点を超えていても、不合格になってしまう足切りが存在します。
私のブログをご覧いただいている受験生や、これまでの合格者の声の中でも、
・3回目にしてやっと受かった。
・去年は7割超え(合格ラインは約6割)したけど、0点科目があって落ちた。
・何度受けても受からない。もう8回くらい受けている。
と、人それぞれの生声を耳にします。
社会福祉士試験は、宅建と同じように、必ずしも学歴が有利だとは言えません。
例えば、私立大学最難関校の一つである、早稲田大学の平成23年度試験結果は、
受験者数75人に対して、合格者数は36人です。合格率は48.0%です。
この社会福祉士を受験されている方の動機の中では、「就職・転職のため」という職に関する理由が大多数を占めていますが、実際に合格を果たされている方に共通しているのは、「絶対に自分が合格すると信じて受験した」ことです。
高校時代の偏差値が40でも、これまで勉強らしい勉強をしていない人間でも、この資格を取って自分を向上させたいという思いから、合格を果たされています。
そして、合格ラインギリギリで合格されている方を、私はたくさん知っています。
昨年度の合格点は150点中81点でしたが、81~85点の範囲で合格された方がかなりいました。
私の知っている合格者の中では、3度目の挑戦で、合格点ジャストで受かっている女性もいらっしゃいました。
その方は、福祉業界に携わっていて、この資格を取って、自分を見下した会社のお局を見返したいという思いを原動力に、諦めずに3年越しの合格を成し遂げることができました。
本人は奇跡の合格だと振り返っていましたが、私から見れば、それだけ努力を重ねてきた彼女だからこそ、合格という結果も必然だと素直に思えました。
今年宅建受験を終えて、合格発表を一日千秋の思いで待ち続けているみな様も、宅建に費やした時間と情熱はかなりのものだったと察します。
そして合格の先の将来設計も、しっかりと描かれていることでしょう。
1点に泣き、1点に笑うのは、社会福祉士も、宅建も、その他の試験も共通しています。
平成21年度から試験改正に伴い、受験科目が増加して、難化傾向にある社会福祉士試験の合格ラインは、81~84点という低水準にとどまっています。
84点だった平成21年度は、不適切問題(没問)が2問生じたため、実質的には82点となっています。
宅建試験が社会福祉士試験と同じ流れになるわけではないですが、みな様のその努力が報われるよう、難化に見合ったボーダーになるよう切に望みます。