賃貸不動産経営管理士と宅建士受験の不安を解消する方法

平成23年度宅建試験、平成27年度賃貸不動産経営管理士試験に合格したTAKA氏が試験後に生じるマークミスの不安や、合格ラインを巡るネット情報に翻弄されてしまう不安定な心を和らげるための心理的サポートブログです。

宅建合格の瞬間は

運命の23年度は、3年連続の挑戦で、3度目の宅建受験でした。

「3度目の正直」か、「2度あることは3度ある」になるかの分かれ道で、実際に自己採点は36点だったため、(合格点は36点)、一問でも間違えていたら、不合格でした。

伸るか反るかの浮き沈み激しい心境で過ごした45日間は忘れもしません。

改めて振り返ると、合格できたのは、「強運だった」の一言です。

ボーダー上の受験者の合否の境、1点~2点の差で運命が分かれるのが毎年の流れですが、多年受験を繰り返していたために勘が冴えていたのかもしれません。

私はかつて受けた漢検準1級を「あと1点」で不合格になり、塗炭の苦しみを味わった体験があったので、「1点差で落ちる哀しみ・苦しみ」と、「1点の重み」を痛感していました。

ボーダーギリギリの私は、まさに天国になるか、地獄が待つか紙一重の状況でした。

試験が終わって、合格発表日までは本当に長かったです。

私にとっては、不合格になってから再受験試験日を迎える1年間よりも、試験終了日から発表日までの約45日間の方が長く感じました。

合格への期待と不合格の恐怖の狭間の中、眠れない日々、不安で不安で深夜遅くまで起きている睡眠障害に悩む生活が続きました。


試験終了後に発表される各資格学校のボーダー予想や、総評を集めては、一喜一憂する日々が続きました。

不安に拍車をかけるかのように、合格発表日一週間前になると、想定外の没問の発表などがあって、それに伴う一部学校のボーダー上方修正の煽りを受けて、不安と緊張はピークに達しました。

「今年は史上初の37点ボーダーになる」と言った、某巨大掲示板サイトを筆頭とした、ネット上に出回る根拠のない情報に振り回されながら、悲願の思いで当日を待ちました。
 

 ◆ 合格発表日の合格フライング発表結果に唖然

合格発表日の深夜に、週刊住宅オンラインが合格率・合格ラインのデータをフライング発表しました。

過去2年間、このタイミングで発表されてきたことから、今回も同様の流れになるのに違いないと、スタンバイしていました。

合格発表だけは、他サイト経由ではなくて、確かな情報源から知りたかったのです。

ネット上からはアクセスが殺到していて、20分くらい更新ボタンを押し続けても表示されなかったため、携帯電話からアクセスすると、「最新ニュース」から簡単に表示されました。

宅建試験、合格ラインは36問」

といった、非情な数字タイトルを目の当たりにした時は、真っ青になりました。

この瞬間、一ヵ月以上も騒がれてきたボーダー予想議論に終止符が打たれ、現実を突き付けられるのです。

「今年もダメかも」という絶望感が私を支配しました。

「10月下旬に“34点または35点”と、上方修正をした的中率が高いLECのボーダー予想は何だったのか」
「2年連続で36点とは宅建試験の変革期を意味するのか」
「合格率が16.1%!?没問の救済措置はなかったのか」


これまでネットで痛いほど突き付けられた数々の情報と、希望的観測が藻屑と化しました。

それでも、かすかな期待を捨て切れずに、朝までほぼ一睡もできないまま起きていました。

時は刻々と過ぎていきます。

8時20分頃になると、母親には、

「ごめん、今年も落ちたと思う」と言い残して、家を出ました。

「また来年も受ければ良いじゃん」と、希望の灯火が消えかかっている私の背中に言葉を返してくれました。

◆通勤ラッシュの駅のホームで、想像もしなかった結末が訪れた

機構の合格発表の9時30分頃は、ちょうど職場の更衣室で着替えているので、携帯電話から合否発表を確認するつもりでした。

もしもマークミスや「あと1点」で不合格を突きつけられた暁には、ショックのあまり仕事に手がつかなくなる最悪の近未来予想図を想像すると、電車に乗る前から吐き気をもようしました。


駅に着いて間もなく、携帯に母親からの着信が鳴りました。

「忘れ物でもしたのかな」と思いながら複雑な気分で出ると、


「なんか郵便局から宅建の通知みたいなものが届いたけれど」


と、寝耳に水の発言を聴かされました。

 
一瞬にしてそれが何を意味をしているかを理解した時には、朝の通勤ラッシュの人ごみをよそに、猛ダッシュで踵を返しました。

百聞は一見にしかずです。

家に戻ることで遅刻してしまう可能性もありましたが、もはや理性が飛んでいました。

時間にして3分くらいで自宅に着くと、神棚に“電話で知らされた正体”が飾ってありました。


 takken


この瞬間、合格を実感したのです。

地方新聞では朝刊で合格者名が掲載されるらしいですが、都庁の合格者発表掲示も9時からですし、機構の合格発表時間は9時30分からなので、まさか8時30分に郵便局員が自宅に合格通知を届けにくるなんて、没問発表に次ぐ想定外な結末でした。

 
余韻に浸る時間も残されていなかったため、合格証書を写メで撮ってから、すぐさま家を出ました。

 
3度目の正直でもありましたが、私の中では石の上にも3年でした。

なめきっていた宅建、度重なる不合格、覚えにくい法律用語から、何度も嫌になって投げ出しそうになった宅建受験に、ピリオドを打てました。

何度も何度も夢に描いたこの瞬間でしたが、3年目にして、ようやく報われた喜びはひとしおです。

 
私は普段悩み相談室の方でも活動していておりまして、今が上手くいかずに悩んでいる方に対して、唱えている言葉があります。


「今が上手くいかなくても、過去がどれだけ惨めなものであっても、目標を掲げて諦めずにまずは行動を起こして、努力を続ければ、遅咲きでも必ず結果は出る。そして、新しい人生を切り開ける」と。

 
私の体験談を読んで、少しでも宅建受験へのモチベーションが高まったり、多年受験の方で希望を感じてもらえれば、これほど嬉しいものはありません。
 
合格を果たした今、今度は受験生のみなさんの精神的サポートとなれるよう、ブログを通して私のメッセージを送ります。

※ちなみに、その後会社には、遅刻せずに無事に到着しました。