新年の幕開けとともに、不合格の傷も癒えてきた私は、初めての宅建受験に敗北した要因を分析していました。
私の高校時代の代ゼミ3教科偏差値は約40。
大学受験は、一般入試ではなくて、面接と小論文重視の推薦入試形式で入学した、いわゆる長丁場における受験の免疫がついていない受験経験者です。
世の中を見渡せば、中卒、高卒の学歴の人間でも、一発合格を果たしている人間が少なくはないのが宅建試験の特徴でもあります。
大卒で惨敗した私と、彼らとの違いは何なのだろうと比較した時に気付いたのは、
合格に対するモチベーションと、勉強法の差異の2点でした。
宅建受験から司法試験に一発合格した大平光代さんや、中卒で宅建、行政書士に短期合格を果たした議会議員の小林智仁さんの軌跡を見ると、「何としても宅建に合格して、自分を変えたい」という半端ないモチベーションでした。
私のように、「宅建くらいのレベルならば、法律の登竜門的レベルだし、受かれば箔がつくかな」というような中途半端なモチベーションでは、不合格は至極当然だったのです。
いくら合格率が15~18%の低水準だとしても、毎年数万人も合格している試験なんだし、学歴問わず合格している人間が多数存在する。
他人にできて、自分にできないはずがない。
私の中で、不合格を味わったおかげで、初めてやる気スイッチがONになった感覚が芽生えました。
最終的には、「絶対に合格したい、合格できる」という強い思い込みがないと、実現は不可能だということを身を持って知りました。
私には大卒というラベルはついていますが、受験戦争と呼ばれる大学入試を回避してきた身なので、宅建受験を通して初めて、大学入試のような広範な範囲の試験を突破できるという自分変革の期待も込めていました。
周囲からは、「宅建は独学では厳しいから、学校に通え」と、耳にタコができるほど浴びせられましたが、もともと頑固な性格なのもあって、意地にでも独学で合格を目指すことを決意しました。
加えて、これまで合格してきた各検定試験に共通してきた過去問重視勉強法がしみ込んでいた私は、何としても宅建も過去問だけで突破することに決めました。
こういうと聞こえは良いかもしれませんが、要は過去問以外の勉強法のコツがわからなかっただけです。
てっとり早く、かつ確実に結果を出すためには、過去問に重点を置くやり方に絞るほか選択はありませんでした。
私が2年目に立ち向かうために、関連書籍を吟味した結果、一冊重視として使用したのが『リベンジ 宅建 過去問 平成21年版 (とりい書房の“負けてたまるか”シリーズ) 』という問題集でした。
決め手は、
・分野別・頻出度順に問題が分けられている
・問題数が150~200問(3~4年分)くらいで、怠け者の自分がこなす量としてはちょうど合っている
・「"再受験者のための"、"リベンジ"」と銘打たれていること
でした。
この問題数だけで臨むのは、少し不安だったので、以下の2冊も購入しました。
『 平成24年版 氷見敏明の楽学宅建1000本ノック 』
『リベンジ宅建 演習型基本書 平成22年度版 (とりい書房の負けてたまるかシリーズ) 』
ところが、2年目は、仕事が俄然忙しくなったのを理由に、宅建受験に集中できる時間をなかなか捻出できなかった私は、最終的に、
『リベンジ 宅建 過去問 平成21年版 (とりい書房の“負けてたまるか”シリーズ) 』の一冊を3周回す程度にとどまりました。
それでも、1年目に5割程度本試験で解けていた知識が前提にあったため、理解度、浸透具合が違いました。
民法は相変わらず理解に苦戦しましたが、得点源の宅建業法分野に比重を置き、2年目の本試験に臨みました。