宅建取引士免許更新の法定講習に参加してきました【詳細レポート】
平成23年度の宅建士試験、3度目の合格でようやく 卒業を果たした私でしたが、休む間もなくすぐに新しい冒険が始まりました。
不動産業界の実務経験が皆無だった福祉業の私は、宅建主任者証発行要件の一つである「登録実務講習」に参加して、試験合格後ほぼ最速で翌年の2月に主任者証をゲットしたのです。
月日の流れは早いもので、気が付けば5年が経とうとして、免許更新の時期に突入していました。
免許の更新は有効期限満了前の半年前から参加することが出来ます。
私は東京都で登録しているのですが、ハガキ等で満了と講習のお知らせは届かなかったので、意識していないと忘れてしまっていたかもしれません。
不動産業界に携わっていなく、ペーパー主任者なので、普段免許を使用することがないというのが理由です。
今回は法定講習を選ぶところから、新しい宅建取引士証を入手するまでの経緯をレポートでまとめてみました。
ということで、東京都で定期的に行われている法定講習の主催元をリサーチしたところ、主に4つの協会が開催している研修がありました。
ちなみに、開催日は、どこも平日でした。
私は会社の休みを取れる兼ね合いで、水曜日に開催している「公益社団法人東京都宅地建物取引業協会」の研修を選びました。
申し込みは先着順なので、9月末に10月開催分の空き状況を問い合わせたところ、既に全部埋まっていたので、11月の初めに開催される場所をこの時点で仮押さえしました。
電話で事前に確認するのが一番ですが、参加の時期は1か月先にはなる可能性が高いと想定しておくと予定を組みやすいかもしれません。
講義内容そのものは開催元によって大幅に異なるということは規定上ないはずです。
翌日には郵送で、申し込み書類が届きました。
ちなみに、原則受付は窓口に直接持参する必要があるのですが、現在は東京在住ではないため、郵送でも対応してくれました。
申込期限の猶予が1週間程しかなかったので、3×2.4サイズの証明写真3枚を急いで撮影して、受講料・手数料の16500円を併せて現金書留で送りました。
※5年間使う写真なので、よくあるスピード証明写真機ではなくて、写真屋さんでカメラマンに撮影してもらって修正加工してもらった物を使いました(約1300円ほどかかりました)。
そして、11月の初旬に免許更新に伴う初の法定講習に参加してきました。
当日は、私が予想していたことが2つ外れました。
●1つ目、受講生が200名弱いたこと
会場は東京の日本教育会館でしたが、会場に到着してビックリです。
定期的に開催されているし、他にも開催元があるのだから、20名くらいしか参加者はいないだろうと想像していましたが、広い室内が人だらけでした。
忘れていましたが、研修の対象者は免許更新者だけではなくて、有効期限が切れた方と、試験合格後1年が経った方も対象だったからということを後で知りました。
なぜ分かったかと言うと、机の上に取引士引換証として、受講票のような物を置いておくように指示されるのですが、更新用と新規用で色が分かれいたからです。
●まさかの確認テストがあったこと
平成27年4月1日から宅地建物取引士に名称が変更したことに伴い、新たに「宅地建物取引士の使命と役割」という1時間ほどの講義が追加されました。
この影響なのだか、抜き打ちテストのように全15問の記述式問題が後半に配られて、たった10分ほどで取り組むことになったのです。
※正確には、○×問題が10問、記述式出題が5問です。
成績によってまさかの更新取り消しの可能性が一瞬脳裏をよぎりましたが、自己採点だったので、あくまでも講義内容の確認作業です。
10分経過後にスタッフの方が模範解答を配られて、講師が解説をして終わりという流れです。
テスト中はテキストを参照することも可能でした(というより、記述式問題はテキストを見ないと答えられないような問題でした)。
最後の方でグループディスカッションを行ったというような情報をネット上で目にしたことがありましたが、私が参加した今回の研修ではありませんでした。
開始前にスタッフから、「居眠り」「飲食」「携帯・スマホ操作」は厳禁だと釘を刺されたため、全体的に居眠りをしている人は少数だったようです。
●講義内容について
全部で4科目、合計5時間40分程でしたが、具体的には以下の通りになります。
・改正法令の主要な改正点と実務上の留意事項 1時間30分
・紛争事例と関係法令及び実務上の留意事項 2時間
・宅地建物取引士の使命と役割 1時間
・改正税制の主要な改正点と紛争事例及び実務上の留意事項 1時間10分
朝9時50分から事務説明が始まり、17時5分には解散です。
各講義では必ず途中で10分休憩が入るので、息抜きが出来たのには救われました。
交通機関の遅延が理由だとしても、遅刻は一切認められないようで、別日に受け直すという厳しい条件でした。
昼休憩は1時間ありますが、必ず時間内に戻ってこないと1からやり直しというアナウンスもされていました。
肝心の講義内容についてですが、1級建築士、弁護士、公認会計士・税理士の講師がテキストを用いて、実務や実生活に沿った話を中心に展開します。
どのテキストも基本100ページ以上あるので、限られた時間内では網羅できないので、ポイントポイントを押さえて説明されました。
テキストに載っている内容以外でも、実務上の小話も聴けて、業界に携わっていない私からするととても参考になりました。
直近の法制度解説の他にも、宅建受験や、賃貸不動産経営管理士、FP技能士検定で学んだことがある内容の復習も多々ありました。
※賃貸不動産経営管理士に触れる新項目としての内容もありました。
新しい内容としては、災害に関連した法案や、人権擁護やコンプライアンス等の社会的モラルに留意した制度や傾向が印象的でした。
●宅建取引士証の受け渡しについて
受付時間が9時30分~9時50分までで、この際に宅建主任者証をスタッフに渡して、講義に使うテキスト一式と引き換えます。
宅建取引士証は最後の講義中にスタッフが自分の机の上に配ってくださる流れなので、当日中に受け取ることが出来ます(これは当初イメージしていなかったので、意外でした)。
宅建取引士証になってからサイズが変更するのではないかと想像していましたが、恐らく従前の物と変化はなかったように感じました(個人的には財布に収納できるキャッシュカードサイズの物を希望していました)。
●その後
こうして、長い1日が終えて、念願の宅建取引士主任者証をゲットした私ですが、本日初めて使用する機会がありました。
前述した通り、私は不動産業界には従事していないため、ペーパー宅建取引士なのですが、どんな場面で利用したかというと、クロネコヤマトの配達物を営業所で引き取る際の住所確認としてでした。
運転免許を使うのが一般的なのでしょうが、ここぞとばかりに取引士証を受付の方に提示して、問題なく品物を受け取ることに成功しました。
ということで、そろそろオチをつける時間がやってきましたが、そもそも私が宅建取引士証をわざわざ手にした理由は、「卒業証書」というのが一番の理由です。
苦節3年間の受験経験の結晶体として、いざという時のお守りのように財布に収納しています。
あわよくば、今回のクロネコヤマトのように、使える場面では身分証明証としても活用しています。
ということで、面白くはないオチだったとは思いますが、私の法定講習レポートがこれから受講を検討されているみなさんのお役に立てればこれほど嬉しいことはありません。