賃貸不動産経営管理士と宅建士受験の不安を解消する方法

平成23年度宅建試験、平成27年度賃貸不動産経営管理士試験に合格したTAKA氏が試験後に生じるマークミスの不安や、合格ラインを巡るネット情報に翻弄されてしまう不安定な心を和らげるための心理的サポートブログです。

宅建合格を舐めていたために、多年受験になった

3度目のチャレンジで奇跡的に合格した私ですが、当初1年目に宅建受験を志した時は、「年度の初めの4月くらいから毎日1時間くらい目を通せばまぁ受かるだろう」という、見立てでした。

その理由は、

・かねてから「宅建は法律系の国家資格の中では最も簡単で、登竜門的な位置づけである」と言われており、受験者数が国家資格で最多数の中、毎年数万人も合格していること。

平成23年度の例だと、最年少で16歳、最年長で78歳の老若男女が受験しているくらいメジャーな試験であること。

・法律の勉強をしたことがない大平光代さんが著作『だから、あなたも生きぬいて』の中で、夏から本格的に勉強を開始して、1発合格した体験談を読んで、「法律に縁がない自分も、半年時間があればいけるだろう」と思い込んでいました。

中卒で20代後半で受験を志した小林智仁さんの『こんな俺でも宅建・行政書士試験に一発合格できた!
に紹介されている「3か月の勉強期間で合格出来た」という実体験を読んでも、「宅建なら学歴に左右されなくとも、独学でなんとかなるさ」と、完全に舐めていました。

◆なかなか理解できずに過去問を解いても間違えてばかりで、勉強が面白くない日々が続く

ところが、私の予想とは打って変わって、実際に勉強を初めてみると、悪戦苦闘の連続でした。
その結果が3年受験という過程からしても一目瞭然です。
 
勉強を初めて一ヵ月、「宅建って簡単じゃないじゃん!」という衝撃が、私の率直な印象でした。

初めて勉強する民法(権利関係)の理解にはかなり苦戦しました。

大学時代、教員免許取得のために必修科目で法学憲法を学習していましたが、アドバンテージは感じられませんでした。

法学部出身で法律を日常的に勉強している学生や、高校・大学の受験勉強で基礎学力や勉強のスタイルが身についている人や、不動産業界に関わっている人、司法書士行政書士へのステップアップとして受験する人は、すんなり宅建の世界に入れて短期間で集中すれば合格できるかもしれません。

私のように高校・大学受験を推薦入試で突破してきて、一般受験の経験が皆無なことから、広範に渡る勉強の仕方が分からない者、文学部出身で法律になじみがない者からすれば、広範な範囲から出題される民法や、法律用語の意味をなかなか理解できずに、 暗中模索の日々が続きました。

1年目は28点、2年目は33点という私の多年受験の結果を見ても、独学で我流の勉強方法では合格は難しかったです。

当初、「宅建くらいならば、仕事と勉強を両立しても、1回で受かる」とたかをくくっていた誤算と、「当時合格率10%だった漢検準1級にも受かったんだから、合格率17%もある宅建レベルならば大丈夫」という慢心とは裏腹に、合格は容易く勝ち取れませんでした。

宅建は年々難化しています

3年間受け続けてきた身として感じるのは、宅建は年々合格が難しくなっています。

実際に受けて見て、問題のレベルが向上していると言うよりも、受験生の質が高くなっているように感じました。

例えば、平成22年、23年度でまさかの2年連続36点という合格ラインと、合格率15~16%という数字からも、「宅建は7割程度、35点取れれば合格できる」というジンクスが変わりつつあります。

民法は、過去問を丸暗記しても解答できないような、「考えさせる」問題傾向に移行しており、得点源の宅建業法も、個数問題を増やしたり、独特な言い回しの事例問題を出してきていて、得点を取り難くしているようです。

近年の合格率をどう捉えるかはみなさん次第ですが、私はかなり低い数字だと思います。

合格率と試験難易度は比例しない。興味本位であまり勉強をせずに初受験をする人、私のように多年受験を続けている人、猛勉強をしてトライする人など、法律慣れしている人等、多彩な受験層がいるから、合格率が低いからと言って、試験難易度に直結しているとは一概に言えないという声を耳にします。

合格率が毎回10%台の漢検準1級と宅建受験を受験して実感しているのは、合格率と試験の難易度は関連していると感じます。

極端ですが、15~17%合格の宅建試験と、25%前後が受かっている漢検2級とでは、レベルの差が歴然です。

計画的な事前準備をせずに、舐めてかかると、初受験では不合格になる可能性が高いです。

宅建試験は上位得点者の割合によって、その年の合格ライン、合格者数を決めるようになっています。

1点で泣く人が毎年数千人以上いると言われている点からも、決して簡単な試験ではないでしょう。

とは言っても、試行錯誤の末に私が合格できたように、効率的な勉強方法で継続的に努力していれば、偏差値が低くても、法律に縁がなくても、受験勉強の経験がなくても、必ず合格できるレベルの試験でもあります。

何のために宅建を受験するのかを念頭に入れて、合格後のビジョンを鮮明に描くことがモチベーションに繋がって、長い受験生活を乗り越える上での羅針盤となるでしょう。